ポンプは水や空気などの流体を移送するものですが、移送する際、配管の内側の壁と流体との間に、摩擦が発生します。このため生じる抵抗を、管摩擦抵抗または配管抵抗といいます。そのため、流体を移送するためには、配管抵抗よりも強い力を使い、流体を押さなければいけません。配管抵抗の値は、流体の物性や流れ方、配管の長さや大きさにより決まるため、設置する熱交換器の規模によっては、より大きなポンプが要る場合もあります。
冷やす対象の流体の温度変化が大きい場合、熱交換のために用いる低温の流体の循環量を増やしたり、ブラインという低温流体を使用したりします。循環量を増やすには、より大きなポンプを使う必要がありますが、移動単位数の高い熱交換器を用いると、高温側の流体と低温側の流体の温度差が小さい場合でも、温度変化を大きくすることが可能なため、低温側の流体の循環量を減らし、ポンプのサイズを小さくできます。ポンプを動かすために電力を使わなければいけませんが、ポンプが小さい場合、使用電力も小さくなるため、経済的で良いといえます。